本が好き
子どもに本を好きになってもらいたくて、いろいろ試している話は今までにも何度か書きました。
そのかいあって子供たちは3人とも本が大好きです。
もちろん賢くなってほしいという野望もありますが、それ以前に育児猫が本大好き人間なのです。
だから子どもにも本の面白さがわかるようになってほしいと思いました。
今日はそんな育児猫自身のお気に入りの本をご紹介します。
赤川次郎
育児猫は小学校高学年のころから赤川次郎さんの本が好きでした。
本格的に小説を読むようになった入り口が赤川次郎さんだと思います。
『三毛猫ホームズシリーズ』が一番好きでしたねぇ。
『若草色のポシェット』からスタートした、毎年1歳ずつ登場人物が年を取っていく『杉原爽香シリーズ』では主人公との年齢差が3歳だったこともあり、中学生の頃はドハマリしたものです。
主人公は現在48歳。このシリーズだけは、いまだに止められずに読んでいます。
読むとなんだか懐かしい友人に出会えたような気持になるのですよ。
赤川次郎さんと言えばシリーズものの印象が強いですが、育児猫が一番好きだった本を一冊だけ選ぶとすれば『顔のない十字架』。
単発の長編ミステリーです。
しっかりものの姉とだらしない弟。
殺し屋の中に見える流儀。
誰でも持っているであろう表と裏の顔。
長いけれど、あっという間に読み切れます。
小説を好きにさせてくれる魔力のある一冊だと思います。
育児猫が読んだのは30年以上前だけれど、とにかく「面白かったなぁ」としょっちゅう思い出す一冊です。
実家に置いてきてしまったのが悔やまれます。
次の帰省では必ず持ってこようと思います。
赤川次郎さんの小説は全体的に爽やかな話が多く、安心して読めるのも魅力です。
学校の教科書に抜粋して掲載されることも多いですよね。
家庭教師していたころは『ト短調の子守歌』に出てくる主人公と友達の友情の話が、中学生の国語の教科書に掲載されていました。
運動が苦手な主人公のために、徒競走でわざと友達が転んでくれる場面。
主人公はもちろん「そんなのは本当の友情だとはいわない」と大人がいうことはわかっています。
でもうれしかった。というくだりが教科書に掲載されていたと思います。
「この主人公は本当はアイドルなんだよ」と教科書を読んだだけでは分からないことを生徒に教えて、本編を読んでもらったこともあります。
女の子はみんな「え~アイドルなの?」と食いつきが良かったですね。
あ、『ふたり』も名作でしたねぇ。
赤川次郎さんの思い出、語り出したらキリがないわぁ
そろそろ長男が赤川次郎を読めるお年頃にさしかかるので、実家からごっそり持ってこようと思います。
海外作家にハマる
大大大好きだった赤川次郎さんでしたが、高校生になるころには物足りなさを感じるようになります。
人間のもっと深い闇のようなものに惹かれるようになっていたのだと思います。
高校生の頃ハマったのはシドニィ・シェルダンをはじめとする海外作家の作品です。
中でもシドニィ・シェルダンの『明日があるなら』は、何度も読み直したお気に入り。
トレイシー・ホイットニーに降りかかる理不尽な出来事に怒りを覚えました。
持ち前の機転の良さと勇気、そして美しさで逆境をはねのけるトレイシーに羨望を抱いたものです。
面白かったけれど、シドニィ・シェルダンの話は常にどこか現実離れしていて(主人公がスターになったり、大泥棒になったりするのです)、大人になるころには読まなくなりました。
ホラーにハマる
育児猫が「SFホラー」というジャンルに最初に出会ったのは瀬名秀明さんの『パラサイトイブ』です。
細胞の中のミトコンドリアが人間を乗っ取ろうとする話です。
この頃から、科学を絡めて「本当にあるんじゃないの?」と思わせるようなホラーが流行り始めます。
リングを初めて読んだ日は、シャンプーしながら何度も後ろを振り返ったものです。
「リング」と「らせん」までは本当にすごくよくできた話だったと思います。
天然痘ウィルスと呪いの融合。
呪いとか幽霊だけでは物足りなくなっていたころに、少しだけ「科学的根拠」が加わったことで恐ろしさが倍増していました。
『パラサイトイブ』も『リング』も映画化されているので、知っている方も多いと思います。
ただ瀬名秀明さんは『パラサイトイブ』、鈴木光司さんは『リング』と『らせん』が代表作で、その後はそれほど面白い作品には出会えませんでした。
貴志祐介に出会う
育児猫が「一番好きな作家さんは」と今聞かれたら、
「貴志祐介」と即答します。
出会いは『黒い家』。
奇をてらっているわけではない。
変に恐ろしい舞台でもないし、科学的な要素もない。
幽霊が出てくるわけでもない。
主人公は平凡な保険外交員。
それなのに超怖いんですよねぇ。
初めて読み終わった後の心臓のバクバク感は忘れられません。
貴志祐介さんの作品はとにかく緻密。
臨場感にあふれています。
『黒い家』にはサイコパスの殺人犯が出てくるのですが、育児猫の脳裏には鮮やかに犯人の顔が刻み込まれています。
また次々見つかる遺体やその現場も、ドラマで見ているくらいの再現度がありました。
「貴志祐介さんの作品の中で一番好きな作品は?」と聞かれたら、悩みますが『青の炎』です。
こちらは倒錯推理小説(犯人が主人公)になります。
とにかく主人公の気持ちにのめり込みすぎて、はぁはぁしながら読み切ったのを覚えています。
ただし主人公は17歳の高校生。
当時の育児猫は20代前半だったので、あれほど感情移入できたのだと思います。
今読み直しても面白いですが、最初に読んだときほど興奮はできませんね。
そういえば「青の炎」の中で、主人公が妹に算数を教える場面があるのてすが、育児猫もそのシーンを読んで初めて分数の割り算が理解できました。
数学苦手を克服した瞬間だったような気がします。
ちなみに貴志祐介さんは大変な遅筆家ですが、『青の炎』を執筆するために、コンビニで半年バイトしたそうです。
主人公がコンビニでバイトしているからなのですが、そういったこだわりが作品に説得力を与えているのでしょうね。
『クリムゾンの迷宮』や『新世界より』も面白いですよ!
怖さでいったら『天使の囀り(さえずり)』も超怖いです。
『ガラスのハンマー』から始まった『防犯探偵・榎本シリーズ』は有名ですね。
ドラマ化されたので覚えている方も多いでしょう。
ドラマのタイトルは『鍵のかかった部屋』だったと思います。
『悪の教典』は映画化されて、R15指定でした。
内容が壮絶すぎて話題になりましたね。
貴志祐介さんの作品は映像化されることが非常に多いのですが、育児猫は見ないようにしています。
せっかく脳裏に描いた作品の世界が壊されるのがすごく嫌だからです。
ちなみに『青の炎』を国語が苦手な中学2年生に読ませただけで、点数が20点伸びたこともあります。
その子は流行りの作家の小説を読んでいましたが、その小説は何度読んでも主人公や登場人物の顔はのっぺらぼう。
心情や行動理念も理解できない、本当に薄っぺらくて中身のない小説でした。
「読まないよりはマシだけれど、読めば何でもいい訳ではないのね」と思った出来事でしたねぇ。
あ、今週のお題は本棚の中身ですね。
ちょっとだけ育児猫の本棚の中身をご紹介。
ちょっと見ただけで育児猫がかさつなことがバレますねw
気に入った本ほど何度も読むのでカバーがボロボロになったり、なくなったりします。
『天使の囀り』と『青の炎』と『黒い家』は読みすぎて、それぞれ2代目になっていますw
初代はそれぞれ10回以上読みましたし、人にも貸しました。
またこだわりも少なくて、ハードカバーでも文庫本でも別に構いません。
あ、でも電子書籍は苦手です。
発売されたらすぐに読みたいのでハードカバーで買いたいけれど、高いからとりあえず我慢して文庫本を買うパターンが多いですね。
そのせいで本棚には統一感がありません。
が、そんなことは気にしていません。
育児猫は「本は読まれてなんぼ」だと思っていますから。
育児猫の本はみんな幸せなはずです。
最後に
今日ご紹介した作家さん以外にも、宮部みゆきさん、東野圭吾さんなどのミステリーも好きです。
あとダン・ブラウンの『ダヴィンチコード』シリーズも面白いですよねぇ。
ピエール・メルトールの『その女アレックス』はフランス作家さんにハマるきっかけになりました。
あ~長くなってしまいました。
本当はもっともっと語りたいけれど、キリがないのでここまでにしましょう。
結局育児猫が一番言いたいのは「本は面白いよ!」ってことです(雑)
ではきょうはここまで。
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今週のお題「本棚の中身」