自分自身の読書感想文の書き方
読書感想文は苦手な方も多いですね。
育児猫は小学生の頃、最も好きな宿題だったと言っても過言ではありません。
5枚以内にまとめなさいと言われたら、大体4枚半くらいは書かないといけないわけですが、ほとんどの子が「4枚も書くことない~」という中で
「5枚しか書いたらいけないの?」と思うタイプの子どもでした。
そして、校内入選は当たり前。
市や県で入賞したこともあります。
育児猫が自分で感想文を書いていたころ、もっとも大切にしていたのは「書き出し」です。
「書き出し」で、おもしそうだなと思わせることに心血を注いでいたと言えば、少々オーバーかな。
でも一番時間をかけて考えていたのが書き出しだったのは間違いありません。
絶対に『僕は』『私は』で始まる作文は書きませんでした。
『僕の』『私の』で始まる作文もなかったと思います。
例えば「○○とは何か?」とか、「△△になったら、自分ならどうするのか」などの問いかけの文で始めることが多かったように思います。
問いかけから始めることで、その後の展開が書きやすいですからね。
次に大事にしていたのは、本の要約を出来るだけ書かないこと。
さらに最後の感想に「おもしろかった」「感動した」などの平凡な言葉を並べないことなどに注意して書いていました。
さらに入賞したいなら絶対やってほしいのは、実体験を交えることです。
本を読んで「そういえば自分も・・・」みたいな話を入れるのは大事ですね。
読書感想文コンクール
育児猫の長男と次男が通う小学校では、読書感想文の提出は義務ではありません。
でも長男は3年生から読書感想文を提出しています。
次男には「やってみたい?」と聞いてみたところ、「やめとく~」と答えたので無理強いはしていません。
読書感想文コンクールは一つだけではなく、いくつかあります。
・青少年読書感想文全国コンクール
・環境読書感想文コンクール 2022
・全国学芸サイエンスコンクール
・「てのひら文庫賞」読書感想文コンクール
・椋鳩十記念館賞全国読書感想文コンクール
2022年の夏休みに応募できるものとして、これだけのコンクールが開催されていました。
長男が応募しているのは「青少年読書感想文全国コンクール」です。
もっとも規模が大きく、学校によっては夏休みの宿題として提出の義務があるようですね。
青少年読書感想文全国コンクールでは、課題図書と自由図書があります。
課題図書ではコンクール側が指定した本を読んで感想文を書く必要があり、毎年低学年向け、中学年向け、高学年向けの課題図書が選定されています。
入賞できる確率は変わりませんので、そういう意味ではどちらでも構いません。
ただ、年齢にふさわしい書籍を選ぶのは難しいと感じる人には課題図書がお勧めだと思います。
育児猫家の長男は中学生向けの小説でも読んでしまうので、4年生に相応しい本と言われても悩んでしまうのです。
ですから今年は課題図書から選んで感想文を書きました。
長男くんは去年、自由図書で感想文を書いて応募しました。
残念ながら受賞を逃しましたが、今年はどうなることでしょうか。
読書感想文の書き方を教える
子供に「読書感想文を原稿用紙3枚に書きなさい」と言っても、ほとんどの子供は「何を書いたらいいかわからないと途方に暮れるでしょう。
育児猫の長男も読書量はすごいのですが、感想文は苦手です。
育児猫は家庭教師時代から、子供たちの読書感想文を手伝ってきました。
入賞を狙う子供とただただ宿題を終わらせたいだけの子供では、手伝う内容も変わってきます。
今日は育児猫が家庭教師時代から、どんなふうに読書感想文の書き方を指導していたかをご紹介します。
読書感想文の書き方1:テンプレートを用意する
子供は宿題なんだからとにかく提出しなくてはいけないと考えていて、親も別に入賞とかどうでもよくて内申点のために提出させたいと考えているご家庭の場合はテンプレートを用意して、あとはそこに当てはめるだけという方法で書いてもらっていました。
・書き出し(きっかけ)
・あらすじ
・感想
・まとめ
大きく分けるとこんな感じですね。
書き出しは「宿題で読書感想文が出たから読みました」でも大丈夫。
感想文が苦手な子ほど、あらすじが長くなりますが、まぁ時数を稼ぐと思えばいいでしょう。
感想は「おもしろかったです」とか「悲しかったです」でも構いません。
まとめに関しては、できれば「今後は自分も○○みたいに・・・」というように登場人物への共感が書けるといいかなと思います。
読書感想文の書き方2:感想を聞き出して、一緒にまとめる
これは育児猫が今年も去年も長男とやった作業です。
普段からある程度読書に親しんでいるけれど感想文が苦手な子なら、この方法がお勧めです。
今回長男には先に3回課題図書を読んでおいてもらいました。
長男が選んだ課題図書はこちら
ためいき図鑑のあらすじは主人公の男の子がクラスの班の作業で「ためいき図鑑」を作ることになり、いつも保健室登校している班のお友達に絵をかいてもらうことを思いつきます。これをきっかけに教室来れるようになったらなぁという思惑もあります。ところが同じ班の別の子が絵をかきたいと言い出して・・・という話です。
3回読めば、簡単に要約できるようになります(普段読んでいる子なら)。
3回目には面白かったり不思議に思ったりしたページに付箋を貼ってもらいます。
それからまずは感想を聞きます。長男はたいてい最初は
「おもしろかった」しか言いません。
ですから付箋の貼ってあるページを一緒に開いて、どんなふうに面白かったのかを聞いていきます。
「ためいきこぞうがかわいかった」とか
「なんでこの子がこんなに怒るのかわからなかった」
とか細かい感想を拾い上げていきます。
それから似たような実体験を考えさせます。
「ためいき図鑑」は比較的実体験を思いつきやすい本だったので助かりました。
自分はこんなことでためいきをつくな。とか
お母さんのためいきは、読んだ本が面白くなかったときだな。とか
自分がためいきをつくときは、相手もついているかなとか、いろいろ出てきました。
そして最初は面白かったしか言わなかった長男くんに
「で、このお話の一番言いたいことは何だと思う?」と聞いてからまとめました。
「一番言いたいこと」が大人の思っている内容とずれていても構いません。
ここを変えてしまうと誰の感想文だかわからなくなりますからね。
本人が思った「一番言いたいこと」に文章が収束するように、細かい感想を選んでいきます。
あとは制限時数に入るように仮の原稿用紙にまとめて、本番用にうつしてもらうだけです。
まとめるときに字数が多すぎるなら、どこを削るべきか?
字数が少なすぎるなら、このエピソードも書こうか。
などのアドバイスはします。
あと構成にも口は出しますね。
長男は口にこそ出しませんが、入賞を狙っているので、↑に書いた自分自身が気を付けていた書き方は教えています。
この方法は、感想はあくまでも子ども本人の感想だけれど、文章は手伝う人間との合作という感じです。
読書感想文の書き方3.読み聞かせから始める
家庭教師時代
「受験に有利だと思うから、ぜひ入賞させたい」とか、
「一度でも入賞したら、楽しくなるのではないか」などの理由で、
普段から読書すらしていない子に読書感想文で入賞させたいという親御さんがチラホラいらっしゃいました。
ただ本人は普段読書すらしていないわけですから、感想文なんか書きたいはずはありません。
それでも親御さんの要望に応えるべく育児猫がしていたこと、それが読み聞かせです。
もちろん家庭教師が代筆しているケースもあるようですが、育児猫は意地でもそれだけはしませんでした。
なんか後味が悪い気がして。
↑の記事みたいなこともありますからねぇ。
感想文向けの本を読み聞かせって大変すぎると思われるかもしれませんが、中学生向けでも2時間はかからないことがほとんどでした。
普段本を読まない子に無理やり本を読ませても、脳内を文字が横滑りしていくだけで、何を書いてあるのか把握することは出来ません。
ですからそういう子に無理やり本を読ませて感想を聞いても、何も言えなくてだんまりしてしまうことがほとんどです。
しかし、読み聞かせしてあげればこちらが強弱をつけたり、悲しいところは悲しく読んだり、場合によってはちょっと自分の感想を入れたり(この子はどうしてこんなことしたのかなぁ?)とか言いながら読んで聞かせることで、少なくとも内容はほぼ理解できます。
集中力の足りない子なら、1章ごとに区切って感想を聞いたりもしていましたね。
そこから先は『2:感想を聞いて一緒にまとめる』と同じです。
家庭教師時代は、長男へのアドバイスよりも、もっと丁寧にアドバイスしていましたね。
普段読書していない子供は語彙力が貧相で、面白かった→心が躍った→手に汗握った→胸がつまった・・・という風に連想できないんですよね。
ですからこちらがいろいろな表現を教えて、好きなものを選ばせるくらいはしていましたね。
そこまでしていた理由はもちろん、受賞させたいという親御さんの希望に応えれば、自分自身の評価につながっていたからです。
ただ本人のためになったかというと、それはちょっと自信がありません。
入賞させたくて感想文を手伝って、実際に生徒が入賞してくれたことが何度かありますが、それをきっかけに本が好きになった子はいなかったように思います。
この方法は、感想は本人と手伝った人間との合作(読み聞かせ方に感想がにじみ出てしまうため)。
文章はほぼ手伝った人間の物という感じになることが多かったです。
もちろん、子供の力量によって配分はかなり変わっていました。
読書感想文のメリットはあるのか
感想文は学校の宿題でなくても書いたほうがいいと育児猫は考えています。
なぜなら読書感想文が「アウトプット」だからです。
育児猫家の長男は大量に読書していますが、なかなか普段アウトプットする機会はありません。
本来学習は『インプット3:アウトプット7』位の割合ですすめたほうが記憶に残りやすいと言われていますね。
読書感想文は紛れもないアウトプットです。
本を読みながら、どこをどんなふうにアウトプットしようか・・・と考えながらインプットするのですから、普段の読書では得られない経験ができていると思います。
今年の長男の読書感想文は、なかなかいい出来だったと思います。
良くも悪くも子供らしさの残る作文になったし、予想外のオチに落ち着いてしまいましたが、そこがまたいいと育児猫は思っています。
去年は受賞を逃した長男君の感想文ですが、今年は評価されるといいなぁとひそかに願っています。
では今日はここまで。
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