調べる学習コンクールとは
調べる学習コンクールとは正しくは図書館を使った調べる学習コンクールで、2023年で第27回となっています。
図書館振興財団が運営していて、毎年9~10月に応募することになっているので、夏休みの宿題として課す学校もあるようです。
目的は子どもたちが「主体的に学ぶ力をつける」「情報を活用する力をつける」「情報リテラシーを身に着ける」などです。
去年は応募総数11万3450作品で、入賞32作品,優良賞134作品,奨励賞258作品,佳作1256作品が選ばれています。
入賞者は東京で行われる表彰式に招待されるのだそうですよ。
佳作以上に選ばれるのは、およそ100作品中1作品という、まぁまぁ狭き門となっております。
受賞条件があるか?
育児猫はアラフィフですから、自分が子供のころはまだ調べる学習コンクールは開催されていませんでした。
でも家庭教師をしているころに、数人の子どもの調べる学習を手伝ったことがあります。
そして我が子も調べる学習コンクールを提出しています。
長男は一昨年から提出しはじめ、去年も今年も提出しましたし、次男は今年初めて提出しました。
夏休みは予定がいっぱいなので、育児猫はやりたかったわけでもありませんが、子どもがやりたいというならやらざるをえないよね・・・という感じで手伝っております。
そして細かいこと(何年にどんなテーマで入賞したかなどは)は省きますが、いままで10作品ほど(今年の2作品は除く)にかかわって、3作品佳作以上をもらっています。
細かく書けないのは、佳作以上の名前は実は小冊子に掲載されて入賞者全員に配られるので、自分や生徒の名前もある程度絞られてしまうからです。
そんなわけで
「こうすれば必ず受賞できる」という方法は知りませんが、
「こうしないと受賞できないだろう」という必要条件はある程度わかります。
・まずある程度のページ数。
参考文献や目次をのぞいて、50ページ以内と決まっていますが、受賞作品のほとんどが40ページ以上あります。
・イラストと写真
・表やグラフ
絶対必要ではないけれど、使用している受賞作品は非常に多い
・本を使って調べる
これは絶対必要。ネットで調べてもいいけれど、出来るだけ少ない方がいい。
また本は似たような内容の本を複数冊参考にする。一冊だけをうのみにしない。
・本人なりの予想、考察と結果
もちろん表紙、目次、参考文献は必須(これらはページ数に含まれません)です。
字はきれいな方がいいと思います。
でもきれいではなくても、内容が良ければ受賞することはあります。
過去の受賞作品を見ると、きれいな字でびっしり書いている作品が多いですが、時にはどちらかというと字が汚いな・・・くらいの作品もあります。
ただ字は汚くてもいいけれど、雑に書きなぐってある作品はありません。
丁寧に書く必要はあると思います。
実はパソコンの出力紙での応募も可なのですが、受賞作品を見る限り評価されづらい傾向にあるかもしれません。
特に小学生の作品はほぼ手書きですね。
テーマは本人に決めさせてあげてください
たとえば「蝉について調べたい」と子供が言い出したら、ぜひそこは尊重してあげてほしいです。
『「セミ」という身近な昆虫は発想が普通だし、受賞しづらいだろう』と思うかもしれません。
でも本人が興味のあることを調べることで、やる気も出ますし、最後までやり抜くことが出来ると思います。
ですから「いやいやそのテーマもういろんな人が調べてるから面白くないよ」と思っても、口に出してはいけません。
もちろん大人が考えたテーマを押し付けるのもご法度です。
実際、去年の受賞作品の中にも「セミ」について調査した作品があります。
全く同じにならないように、大人がサブテーマをある程度誘導することは必要かもしれません。
去年の入賞作でセミに関係している作品は「見て、たどる力はすごいぞ!!-命のはんえいにつながるセミの集合羽化のひみつ」と「クマゼミが教えてくれた地球温暖化~蝉時雨の中で考えたこと」の二つです。
少なくともこの二つとは違う方向性を意識して、何を調べるのか考えましょう。
たとえば「セミの抜け殻からわかること」とか、
「夏と言えばセミ。どうして冬には会えないの?」とか
(今適当に考えたのでツッコミ不要です)とにかく、サブテーマでオリジナリティを出しましょう。
子どもの実験は大抵失敗します
調べる学習では調べることも大事ですが実験することも大事です。
実験する前に大事なのが「予想」。
まずどんな結果が出るのか予想→実験→結果→考察といった流れで、実験をまとめると良いでしょう。
「予想」に大人は口を出さないようにしてください。
「そんなわけあるか!」みたいな予想も、そのまま書いていいと思います。
あと実験もまずは子どもが思いつくままやらせていいと思います。
多分失敗します。
その失敗した実験もぜひ書きましょう。
ここで大人の出番があってもいいと育児猫は思っています。
なぜ失敗したのか?
今度はどこをどうしたらいいのか?
などを一緒に調べて工夫して、もう一度実験しましょう。
そして最初に書いた予想→実験→結果→考察の形でまとめましょう。
もちろん2回、3回と繰り返しても大丈夫です
実験が必要ないタイプの調査もあります
実験が必要ないタイプの調査もありますね。
偉人についての調査とか、地元の歴史についての調査などですね。
そうすると文字数が足りなくて困ることになります。
こういう調査をまとめるときには実験は不要なことが多いですが、その分現地での聞き取り調査などをまとめましょう。
この聞き取りの前にも「予想」をたててまとめましょう。
そして「聞き取り」→「結果」→「考察」とまとめると実験と同じくらいのボリュームを出せます。
偉人についての調査の場合は、ゆかりの場所へ訪ねていきたいですね。
管理している方に話を聞けると助かりますね。
またアンケートを実施するのもいいと思います。
コミセンなどでお願いすれば大抵大丈夫だと思います。
また図書館も結構協力的だと思います。
「調べる学習コンクールの調査でアンケートしたいのです」とお願いすれば、用紙を置いてもらえたり、ロビーでの質問を許可してくれたりします。
こちらは結果をグラフなどにまとめることもできますよ。
「○○を知っていますか?」
知っていると答えた方は
「○○は好きですか?」
「どうしてですか?」のような質問には、選択式で回答してもらえるようなアンケートにした方がいいですね。
最後に
今日は調べる学習の進め方について書いてみました。
とにかく子どものやる気と努力がみえる作品になるように、子どもが隠しがちな失敗や的外れな予想などもぜひ作品に取り入れてくださいね。
まぁ育児猫がかかわった作品が東京に招待されたことはありませんので、偉そうなことは書けないんですけどね。
でも最近周りのお母さん方に「どうやって手伝ったらいいのかわからない」とか
「どうやったら40ページも書けるの」とか言われたので、今日はまとめてみました。
受賞しやすい作品の進め方的な書き方をしましたが、「調べる学習コンクール」の目的はあくまでも「主体的に学ぶ力を身に着ける」ことにあると思います。
出来た作品は大事にとっておき、ときには
「この作品は本当によく出来たね」
「すごく面白い実験だったよ」
と前向きな感想を伝えてあげてほしいです。
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では今日はここまで。
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