子どもの頃の食卓
育児猫が子どもの頃、食事の準備をしてくれていたのは基本的に父でした。
母は住み込みの家政婦をしていた時期もありますし、介護士として夜勤のある仕事をしていたこともあります。
とにかくあまり母と食事を囲んだ記憶がありません。
父はとても厳しい人でした。
食事中肘を付いたり、箸をぶらぶらさせると容赦なくゲンコツを喰らうこともありました。
食べ残しも許されませんでしたねぇ。
でも食事中に会話は楽しんでいました。
身内が言うのもなんですが、父はとても話が上手かったのですよ。
父のお話を食事中にせがみ、笑いながら食べる・・・というのは、幼少期の楽しい記憶の一つです。
おはぎを英語で
育児猫が入学したての、とある晩ご飯でのことです。
その日のおかずがなんだったのかは忘れてしまいましたが、とにかく白米と味噌汁があったことは確かです。
どんな話の流れだったのかは忘れてしまいましたが、
父が子ども3人(兄・姉・育児猫)に向けて
「おはぎを英語でなんて言うか知ってる?」と聞いてきました。
まぁ誰も英語を習っていませんでしたし、兄でも小学6年生でしたから、わかるはずがありません。
でも父がわざわざ聞くのだから、何かしら意味があるのだろう。
知っている言葉かもしれない。
などと真剣に考えました。
今ならもちろん「おはぎはOhagiだよ」と即答しますけれどね。
しばらく経ってから、3人で降参しました。
「おはぎを英語でなんていうの?」と父に聞きました。
すると父が「なかめぇ~し、ぐるりあぁん」と。
平仮名で書いたら伝わらないのですけれど、父は本当に英語っぽく発音していましたねぇ。
もちろん、これは駄洒落です。
今調べてみたら、静岡県ではいまでもおはぎを「なかめしぐるりあん」という商品名で売っているそうですね。
おはぎをなかめしぐるりあんと呼ぶようになったのは、戦時中のこと。
外国語が禁止され、子どもたちがふざけて作ったインチキ英語なのだそうです。
センスを感じますねぇ。
父はどこかでこのことを聞きかじっていたのでしょうね。
「なかめしぐるりあん」から3秒後
さて、父の渾身の「なかめぇ~し、ぐるりあぁん」さく裂直後。
我々子ども3人は反応できませんでした。
一瞬「へぇ~」と納得してしまったのです。
しかし、3秒ほど経ったところで、3人ともほぼ同時に
「中飯ぐるり餡」に気づいてしまったのです。
育児猫と兄は爆笑。
不幸だったのは姉。
姉は「へぇ~」と納得しながら、ご飯をもぐもぐ&味噌汁をすすっていたのです。
口の中に味噌汁があっても、こみ上げる笑いをかみ殺すことはできず。
姉は口の中にある味噌汁を吹き出してしまいました。
あらかた食事は済んでいましたが、食卓は大惨事。
しかも姉は吹きだすのをこらえようとしたのでしょう。
鼻から味噌汁が出てきたのです。
その上、米粒まで・・・
それを目撃した育児猫と兄はさらに腹をよじって笑い転げ、姉は姉で笑いながら泣き、食卓は阿鼻叫喚となりました。
父はもちろん、してやったりな顔をしていましたね。
この顛末は「鼻から牛乳」ならぬ「鼻から味噌汁」事件として、育児猫家実家では長く語り継がれることとなりました。
現在の食卓
現在同じく3人の子どもを育てている育児猫。
食卓は楽しい方がいいに決まってますよね。
でもなかなか難しい。
はやく食べてくれないと片付かないし、早く寝かせたいと焦る気持ちもあります。
おしゃべりに夢中になると、子どもたちの食べる手が止まっちゃうんですよねぇ。
特に年長の長女はもともと食べるのが少し遅い。
いや多分普通なんだけど、上の二人が早いから遅く感じてしまうのです。
なかなかゆっくりおしゃべりを楽しみながら食事は出来ていない気がしますねぇ。
でもいつか子どもの鼻から米粒が飛び出すくらい、笑わせてみたいなぁ。
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今週のお題「こぼしたもの」