- 熱性けいれんへの正しい対処
- 熱性けいれんの終わり
- 救急車を呼ぶタイミング
- 救急車を呼ぶメリットとデメリット
- 熱性けいれん、計7回起こしました。
- 熱性けいれんで慌てないためには
- 熱性けいれんは予防できるか
- 最後に
熱性けいれんへの正しい対処
昔の人は舌を噛まないようにと、口に割り箸を突っ込んだりしていましたが、これは間違った対応です。
嘔吐を誘発する恐れがあるので、絶対やめましょう。
もしも嘔吐した場合は顔を横に向けて、吐しゃ物を取り除き、誤飲を防ぎます。
おおきな声で子供の名前を呼んだり、揺さぶったりしてはいけません。
意識を失った子供に呼びかけたくなる気持ちはよくわかります。
でもこれも間違った対応です。
刺激を与えると、逆にけいれんが長引く恐れがあります。
けいれん後は病院に連れていくことになりますね。
病院では
・何分間けいれんが続いたか?
・四肢や目の動きは左右対称だったか?
・熱は何度だったか?
・けいれん後は何度だったか?
・食事や水分は採れているか?
等を詳しく聞かれますが、親だって激しく動揺していることもあり、うまく伝えるのは困難です。
動画を撮っておくと口で説明するよりも、ずっと正確に医師に伝えることができるので安心です。
長く続いて救急車を呼ぶことになったとしても、それまでは動画を撮っておいた方がいいと思います。
可能なら撮影を続けながら呼べるとなお良いでしょう。
熱性けいれんの終わり
救急車を呼ぶかどうかの判断で、大事なポイントとなるのが継続時間です。
心配いらないと言われている単純性の熱性けいれんなら10分以内。
10分を超えたら複雑性熱性けいれんで、すぐに救急車を呼ぶ必要があります。
ただですね、意外とけいれんが終わったタイミングがよくわからないことがあります。
育児猫は長女の2回目のけいれん時に、けいれんの終わりがわからずに、結局救急車を呼びました。
次男はけいれんを起こすたびに、終わったら必ず激しく泣いていました。
わかりやすい終わり方だったのです。
でも長女は静かに終わっちゃうタイプでした。
2度目のけいれんの後、長女は寒くて震えていたのですが(急激に熱があがるため)、けいれんと震えの区別が育児猫にはつかなかったのです。
けいれん自体は3分ほどで終わったのに、その後10分以上寒くて震えていたため、救急車を呼びました。
救急医に教えてもらって知ったのですが、けいれんは目を開けたまま起こします。
目を閉じているときには震えているのだそうです。
これも動画を撮っていたから、先生に見せて
「あぁ、お母さん。ここからはけいれんではなくて、震えてるんですよ」と教えてもらえて、安心できました。
動画は本当に助かりますよ。
もしも動画がなかった場合は10分以上けいれんを起こしていたと伝えることになったでしょう。
その場合は即検査入院になったと思います。
救急車を呼ぶタイミング
熱性けいれんを起こしても、すぐに救急車を呼ぶ必要はないと思います。
ただし以下の場合はためらわずに救急車を呼んでください。
・5分以上続く(10分以上とも言われますが、経験上5分を超えたら長い方です。救急車を待ってる間に終わるかもしれませんが、10分をもし超えたらかなり怖いと思いますので、わたしなら早めに呼びます)
・移動手段がない(子供は高熱になっているため自転車などには乗せないほうがいい。タクシーは遅いこともありますし、病院に行かずに済ませるのは危険です)
・けいれんが左右対称ではない(複雑性熱性けいれんだと思われます)
・24時間以内に繰り返し発作
・生後6カ月未満、もしくは6歳以降のけいれん
・熱がないのに、けいれん
・頭を打ったあとのけいれん
また熱性けいれんで救急車を呼んだら迷惑そうな顔をされたというような話を聞いたことがありますが、そんなことは気にしなくていいと思います。
お母さんが運転する自信がなければ、救急車を呼んでいいと思います。
パニックで運転して、事故でも起こしたら、目も当てられませんからね。
♯8000が相談窓口番号になっていますが、この番号つながらないことがすごく多くて・・・。
いざというときのために、「こういうときはすぐ救急車を呼ぶ」という基準をしっかり持っているといいと思います。
救急車を呼ぶメリットとデメリット
別に普通の単純性熱性けいれんでも、救急車を呼んで構わないと私は思います。
嫌な顔をされるくらい、気にする必要はありません。
子どもの健康に変えられるものなど存在しません。
そもそも大抵の救急隊員は動揺しているお父さんお母さんに同情的です。
ただですね、救急車に乗ると意外と大変なことも多いのです。
救急車のメリット
・無料で移動できる
・安全・迅速に病院に向かえる
・優先的に診療してもらえる
救急車のデメリット
・遠くの病院まで連れていかれることも多いため、受診後親子ともども着の身着のまま待ちぼうけになることも(一度すごく遠い病院に連れていかれたため、タクシーで帰るのはためらわれ、旦那は出張中で診察後4時間待ったことがあります)
・時間や曜日によっては、売店なども空いておらず時間がつぶせない。薄暗い待合室で子供と二人ボケーっとするのは大変です。
・けいれんの発作が終わると元気になることも多く、病院の待合室で裸足(靴を履かせる余裕はないです)の子供と格闘するハメに・・・
・救急医は必ずしも小児科医でないため、親からするとかなり雑に診察されて「はい。単純性けいれんですね」で熱さましを処方されて終わることが多い。
デメリットも知っていたので、育児猫は単純性の熱性けいれんだと判断できるときには、救急車には乗りませんでした。
ただですね、単純型の熱性けいれんに見えたとしても、隠れた病気があることもあります。
素人判断はせずに、けいれんが終わったら必ず病院を受診しましょう。
熱性けいれん、計7回起こしました。
育児猫の次男と長女は熱性けいれんをおこしたことがあります。
次男は0歳から3歳の間に5回けいれんを起こしました。
長女は1歳の時に2回。
そのうち次男は2回救急車に乗りましたし、長女は1回乗りました。
実は育児猫は次男が初めての熱性けいれんを起こしたとき、全くあわてませんでした。
救急車も呼びませんでしたし、熱性けいれんが治まるのを待ってから、自分の車でかかりつけの小児科まで運転して連れていきました。
小児科では
けいれんが何分間だったか。
単純性だったか。
熱は何度だったか。
などの症状をしっかり伝えることができたため、小児科医から
「お母さん、ずいぶん冷静ですね」とびっくりされました。
実はこれほど育児猫が冷静でいられたのには、理由があります。
それはすでに経験があったから。
実は育児猫の10歳下の弟が3歳くらいまでけいれんを繰り返していたのです。
しかも弟のけいれんは単純型の熱性けいれんではなく、髄膜炎が原因の大変激しいけいれんでした。
文章で弟のけいれんを再現するとこうです。
普段は比較的無口で内向的だった弟が、突然上機嫌でしゃべりだす。
話している内容が、だんだん意味不明になってくるけれど、相変わらず上機嫌。
こちらの受け答えには一切反応しない。
急にピタッと話さなくなる。
同時に動きも止まる。
3秒後、白目をむく。
立ったまま激しく痙攣。
顔色がみるみる青紫色に。
顔中に青黒い血管が浮き出してくる。
口からはカニのように泡がぶくぶく。
全身硬直していて、のけぞり気味。
最終的にはブリッジのような体勢でけいれんし続ける。
はっきり言って、ホラー映画の『エクソシスト』で悪魔に憑かれた少女よりも怖かったです。
時間も普通の熱性けいれんの様に5分以内ということはなく、救急車を呼んで乗り込むころにも激しく痙攣していました。
一度だけ二人で留守番中に発作が起きたときの恐怖は半端なものではありませんでした。
すでに育児猫は中学生でしたが、取り乱して泣き叫びながら救急車を要請したものです。
こんな症状を見て、昔の人は「悪魔憑き」とか「狐憑き」とか思ったのかなぁと考えたほどです。
父は大学病院の医師に「息子さんはこのまま死ぬか、障害が残ります」ときっぱり告げられていました。
あのときのパニックや恐怖、悲しみをはっきり覚えていたから、我が子の熱性けいれんでは冷静に対処できました。
次男が初めて熱性けいれんを起こしたとき、「熱性けいれんって軽いんだな」と思ったほどです。
あ、ちなみに弟は一応健常者で現在も元気です。
熱性けいれんで慌てないためには
育児猫の経験をもとにいえば、熱性けいれんで慌てないために必要なのは経験です。
ですが、誰でも身近な人間がけいれんを起こす経験を持つわけではないですね。
ですから、育児猫がお勧めするのは
このようにYouTubeなどにアップされている動画を見ておくことです。
どちらかというと2つ目の動画のけいれんの方が激しいですね。
2つの動画の赤ちゃんは5回目のけいれんだそうです。
育児猫が調べた範囲ではエビデンスは確認できなかったのですが、育児猫の経験上は繰り返すほど激しくなる傾向にあります。
100人中、7~8人の子供が発症すると言われる熱性けいれん。
いざというときに備えて、心の準備をしておくのは、慌てないために大切なことだとおもいます。
熱性けいれんは予防できるか
急激に熱が上がる時に熱性けいれんが起きやすいと言われています。
ですから、具合が悪そうなときに毛布等で子供を温めすぎるのはけいれんを誘発するという意見もあります。
温めすぎには注意ですね。
熱性けいれんの予防薬と言えば『ダイアップ』です。
『ダイアップ』とはけいれんの経験がある子供に処方される座薬です。
ただし、単純性熱性けいれん(時間が5分以内で、左右対称、熱の上昇時に起こる)の場合は1~2回の発作では処方されないことが多いと思います。
育児猫家の次男は4回目の後にダイアップを処方されました。
結局育児猫家はダイアップを使用したことはありませんが。
なぜなら、このダイアップは使用するタイミングが非常に難しいのです。
体温が37.5度あるなと気付いたら使用するのですが、育児猫家では無理でしたね。
次男と長女はけいれんが始まる時には、36.0度。
けいれんが治まったころには40度。
というように、けいれんを起こしながら高熱になるタイプだったからです。
ですからたとえ、1回目のあとに処方されていたとしても、ダイアップで熱性けいれんを予防することはできなかっただろうと思います。
次男君3回目のけいれんの時には、日中の様子がおかしいことに気づいていました。
いつも昼寝をしない次男が2時間ぐっすり眠ったうえ、寝起きにおやつをたべなかったのです。
心配だった育児猫はすぐに小児科に連れていきました。
かかりつけの小児科医は「疲れて眠ることくらい大人にもあります。特に風邪の症状はありませんから大丈夫ですよ」と笑いましたが、帰宅したらすぐにけいれんを始めました。
小児科医を責めたいわけではありません。
母にしかわからない兆候は存在するかもしれないし、気づくことが出来たら少しだけ心の準備ができるということです。
もちろん兆候を感じなかったこともあります。
そもそも熱性けいれんが発生するメカニズムは今の医学では解明されておらず、わからないことの方が多いのです。
全部予防するのは不可能ですね。
最後に
今日は熱性けいれんについて書きました。
大事なことがたくさんあって、長い記事になってしまいました。
繰り返しになりますが、けいれんが始まったら
では今日はここまで。
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