どんなときに人は騙されるのか
人が騙されやすいときって、皆さんどんな時だと思いますか?
色々なことが上手くいっているときだと思いますか?
もちろん、うまくいっているときにおだてられて調子に乗って騙される人もいるとは思います。
しかし昔から「勝って兜の緒を締めよ」というように、ある程度賢い人なら、うまくいっている時ほど注意して騙されないように気を付けるでしょう。
本当に人が騙されやすいのは、不幸な時。
不幸であれば不幸であるほど、騙されやすいのです。
人は何となく、不幸が続けば今度は幸運が来るだろう。
幸運が続けば、不幸が続くかもしれないと思うものです。
ギャンブルにハマったことがある人なら覚えがあると思いますが、ギャンブルで負けが続くと
「これだけ負けたんだから、そろそろ勝つだろう」という、全く非科学的な根拠をもとにありったけの金を失うまでやめられないものです。
ギャンブルではなくとも不幸のどん底にいるときに、騙されるなんて考えられないし、考えたくもない人が多いのだと思います。
騙されやすいタイミング1.愛する人を失った時
非常に残念で腹立たしいですが、愛する人を失って傷ついているときに騙そうとしてくる奴らがいます。
人は愛する人を失った時に、深い喪失感と罪悪感を抱くものです。
特に愛する人が急死した場合は
「もしもあれが最後になるとわかっていたら、もっと違うことを言ったのに」とか
「最後の頼みごとを聞いてあげられなかった」など、悔やんでも悔やみきれない罪悪感にさいなまれることも珍しくありません。
育児猫も父が急逝した前日に、「ラーメン作って」と頼まれて、作ってあげなかったことをいまだに後悔しています。
「たった3分で出来たことだったのに」と。
そんなタイミングで
「あなたのお父さんは、あなたのその後悔の念に捕らわれて、地獄で苦しんでいる。助けるためにはこの○○を・・・」みたいなやつらが来るのです。
育児猫家には父の死後、実際こういうやつが来ました。
すぐにたたき出してやりましたけれど。
実は父は生前、テレビでそういう番組(ご先祖様のタタリであなたはいま不幸なんだみたいなことをいう女霊媒師がしょっちゅう出てきていた)を見ていた時に
「死後の世界はないと思う」と前置きをしてから
「お父さんも死んだことはないから、100%ではないよね」
「でもお父さんが死んだら、絶対にお前たちを祟ったりはしない」
「お前たちが墓に来なくても、墓がボロボロになっても構わない」
「ずっと幸せでいることを遠くからでも願っている」
というようなことを話してくれていたのです。
ですから、「地獄がど~のこ~の」言ってきたやつに死んだ父を汚されたような気がして、非常に腹が立ったことを昨日のことのように覚えています。
決まった宗教を持っていない方が多い日本ですから、無宗教であるが故、死後の世界をいろいろと自由に空想してしまいますね。
ですから元気なうちに、子供達や伴侶には「自分がもしいなくなっても」という話はしておいた方がいいと思います。
もちろん育児猫は、子供たちに
「お母さんは死んでもずっとお前たちを愛している。お前たちが死ぬまで愛している。でもお前たちがお母さんを忘れても構わない。幸せでいてくれることこそがお母さんの喜びなの」と伝えています。
「だから死んだお母さんたちがお前たちを恨むなんてことは、絶対に絶対にないからね」とも。
wattoさんが↑の記事でも書いておられましたが、愛する人を失って傷ついている人間をだまそうとする人間はくず決定だと思います。
しかしそういうやつがいるのは残念ながら事実。
元気なうちに自分の言葉で愛する人に伝えておきたいですね。
騙されやすいタイミング2.騙された後
人は騙されると当然「ひどい目に遭った」と思いながらも、無意識に「もうだまされることはないだろう」と思うものです。
例えば「オレオレ詐欺」では、一度騙された人にもう一度息子になりすまして電話して
「さっきの電話は俺じゃないよ。振り込んだお金を取り戻すために補償金が必要だから振り込んでね」と言われて振り込んでしまう被害者が多いのです。
もちろんこれは、もともと騙されやすい人だからという理由もあるでしょう。
詐欺軍団はそういう「一度騙されたリスト」を持っているそうなので、要注意です。
でも立て続けにだまされてしまう一番の理由は「今騙されたんだから、もう一回はないわ」という根拠のない自信を被害者が持っているからだと思います。
家族に高齢者がいる場合は、「2度も3度も狙われる」という話をしておいたほうがいいですね。
騙されやすいタイミング3.大災害の後
今まで経験したことのないような災害に見舞われると、誰でも激しく動揺すると思います。
例えば大震災の後、家の中が激しく散乱し、物が壊れ、電気も水も止まり、近くに親戚もおらず、不安な日々を過ごしている中で、親切な顔をして「無料で点検しますよ~」と業者っぽい人に言われると、ほっとしてしまうのは仕方がないことでしょう。
しかし、これもまたよくあるパターンの詐欺なのです。
「無料って言ったのに、勝手に有料の工事をされた」
「見積もりだけっていっていたのに、いつの間にか契約していた」
「お金を払ったのに、一切工事してもらえなかった」
などなど、こういう詐欺が残念ながら後を絶たないのです。
しかも大災害が起こった直後は警察もいろいろなことに手が回らずに後手後手になりがち。
被害者だけが損をするのです。
まぁ犯人が捕まったところでお金は戻ってきませんけれどね。
騙されるタイミングについて考えたきっかけ
育児猫が「騙されやすいのはうまくいっている時ではなく、これ以上の不幸はないだろうというくらい不幸な時なんだ」と気付いたのは、実は小説を読んだ時です。
その小説は
「不幸のどん底にいるときに、人はこれ以上の不幸はないだろうと無意識に思うものだ」というようなことを、登場人物がいうシーンがあるのです。
これを読んだ時に「なるほど!」と目が覚めるような気がしたものです。
だから騙される人が後を絶たないのだなと。
もちろん、この本はフィクションでエンターテインメント性の強い小説です。
でも私の場合は啓発本の様に「○○を学んで!」みたいな勉強の本より、面白い小説の中で出会う学びの方が心に残りやすいんですよねぇ。
ひねくれているせいかしら。
今日は騙されれやすいタイミングについて書いてみました。
自分だけでなく、自分の周りの人ともよく話し合って、不幸を上塗りしないようにしたいものですね。
では今日はここまで。
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